1台で5元素
金属や無機材料に含まれる炭素、硫黄、酸素、窒素、水素の濃度定量を1台の装置で行える世界初の試みです。 当社独自のinductar®EL cubeは、フレキシブルにCS分析とONH分析を高精度で行うために開発されたまったく新しいコンセプトの製品です。 長寿命のソリッドステート型高周波誘導加熱炉を備えており、サンプル温度は最大3,000°C (ONHの場合) 近くまで到達できます。 さらに、オシレーターチューブや加熱用電極の面倒なクリーニングを必要としない画期的な技術です。
inductar EL cube 製品ハイライト
1台でCS/ONH分析、投資コストの大幅抑制
CS分析とONH分析を1台にまとめて省スペース
煩雑なクリーニング不要で高精度分析
革新的な高周波誘導加熱炉技術がメンテナンスを簡素化
フレキシブルな装置構成
ニーズに合わせ、測定モード、試料フィード方法、検出器タイプを選択してカスタマイズ
簡単操作と容易なメンテナンス
日々のルーチン分析を意識した、直感的に操作できるソフトウェア、ならびにユーザーフレンドリーな機器コンセプト
特長
1台でCS/ONHをまとめて分析、投資コストの大幅抑制
金属やセラミックなど無機材料に含まれるCS/ONHの定量を1台で行える世界初の試みです。 元素分析装置の開発と製造における110年以上の経験に基づいて、この革新的な高温CS/ONH分析装置が誕生しました。inductar EL cubeには、CS分析とONH分析に共通のソリッドステート型高周波誘導加熱炉が備わっており、1台で5つの元素すべてを分析できます。 別々の装置2台の代わりに1台の革新的なソリューションを選択することで、投資コストや設置スペースを大幅に抑えます。inductar EL cubeは研究所や大学に最適な1台ですが、またはinductar® CS cubeやinductar ONH® cubeのスタンドアローン機のバックアップとしても最適です。
高精度な分析結果と、面倒なクリーニングが不要な簡単メンテナンス
革新的なソリッドステート型高周波誘導加熱技術が、inductar EL cubeを次のレベルへ導きます。この技術はONH分析としては世界初の試みです。スマートな装置設計と最新の高周波誘導技術により、ONHモードの場合には試料温度として最高で3,000°C近くまで到達できます。同技術には、幾つかの点で無機材料用の元素分析装置として利点があります。まず、オシレータチューブ (CS) と加熱用電極 (ONH) を頻繁に交換またはクリーニングする必要がなく、メンテナンスが少なく、信頼性の高い測定結果が得られることです。 また、高周波電力と温度をスムースに制御できるため、最高のデータ品質が保証されます。
究極のフレキシブル仕様
カスタマイズを想定したinductar EL cubeの製品コンセプトは、アプリケーションのニーズに適した幅広いオプションを提供します。 inductar EL cube内部には、スタンドアローンのCS専用機inductar CS cubeとONH専用機inductar ONH cubeの分析と機能のすべてが統合されています。 また、さまざまな検出オプションが用意されています。新しい革新的な水素センサーは、迅速かつONH同時測定を可能にします。 さらに試料フィードは手動サンプラーか89検体用オートサンプラー (ONHは23検体) のいずれかを選択できます。 そして、CSモード・ONHモード間のモード変更はシンプルでどなたでも素早く完了できます。
簡単操作、簡単メンテナンス
inductar EL cubeは、ユーザーの利便性と堅牢性の最大化を目指して開発されました。 高周波誘導加熱炉の独自ソリッドステート技術は、関連部品の耐久性を無限ともいえるほど高めます。 装置の細部にまで簡単にアクセスできるように各コンポーネントが配置されているため、メンテナンスに掛ける労力を最小にします。工具不要のメンテナンスは、取り外した配管を再接続する際にガスのリークの発生を防ぎます。設計上、時間のかかるクリーニング操作は不要です。充填済みの試薬の寿命は、自動インジケーターによって監視されます。直感的でユーザーフレンドリーなソフトウェアは、機器操作を簡単にするだけでなく、メンテナンス作業が必要な時に目立つよう知らせてくれます。
最小限の設置要件
inductar EL cubeの設置要件はごくわずかです。具体的には、PCとその周辺機器 (モニター、プリンターなど) を除いて、628 mm x 607 mmの実験台ペース、230 V電源が1系統、キャリアガス1系統のみです。内蔵オートサンプラーは電気式ですので、駆動用のコンプレッサー (圧縮空気) を不要です。また、長寿命のソリッドステート型高周波誘導加熱はエネルギー変換効率が非常に高くて消費電力を抑えるため、誘導コイルの冷却は最小限で済みます。そのため、外部熱交換器や水道水への接続を必要とせず、装置内部に組み込まれているコンパクトな水冷循環機構のみで十分に機能します。 これらのことから、inductar EL cubeの設置は非常に簡単で、実験室スペースを節約できます。
製品の詳細
inductar EL cubeは、炭素、硫黄、酸素、窒素及び水素の定量に最適化されています。CSモード・ONHモード間のモード変更はシンプル。次のモードが使用できます。
CSモード
CとSそれぞれにカスタマイズされた2台の広域赤外線 (IR) 検出器によるCS同時分析。
ONH仕様
ONH仕様では、まず、ONHの同時定量が行える。酸素は測定範囲が広い赤外線検出器 (IR)、窒素は熱伝導型検出器 (TCD) 、および水素は革新的な電子水素センサ (EHS) によって検出・測定。さらに、必要に応じて以下の通り2元素や1元素のみのモードを選択可。
ONモード
OHード (HはTCDを使用)
Hモード(TCDを使用)
分析メソッド
分析対象の無機試料を、CSモードは2000°C以上の酸素雰囲気下で燃焼、ONHモードは約3000°Cの不活性ガス雰囲気下で溶融、その後、妨害因子を除去して対象元素を検出。さまざまな国際公定法に準拠。
簡単な試料の前処理
CSモード
全ての固体試料はセラミック製クルーシブル (試料容器) に1 g以下で秤量する。試料の種類により、助燃剤を追加する場合あり。
ONHモード
試料が専用ニッケルカプセル内に収まり、かつカプセルの高さを超えない場合は、試料の前処理は不要。試料量は最大1 g。粉体試料の場合は、試料をニッケルカプセルに入れた後に、専用ツールinPressを使用してカプセル口を閉じる。一部の用途においては添加剤が必要。
装置1台で5元素を測定
inductar EL cubeは、1台の装置でCS分析とONH分析を組み合わせた無機材料用初の元素分析装置。CSモード・ONHモード間のモード変更はシンプル。単純なメンテナンスのみで、CS専用機やONH専用機と同等の性能を発揮。
1点もしくは多点キャリブレーション
キャリブレーションは直感的に扱えるソフトウェアのガイド付き。キャリブレーションデータは編集・保存が可能。 さらに、キャリブレーションは直線性が高く安定しているため数カ月間は更新が不要。
わずかな設置環境要件
本体用としてわずか628 mm x 607 mm (制御用PCやプリンターを除く) のスペース、230 V電源、燃焼用ガス (酸素)のみが必要。外部冷却や電気クリーナーは不要。
試料導入
オートサンプラー (CSモード:89検体用、ONHモード:23検体用)、もしくは2検体用マニュアルサンプラーのいずれかを選択。
全自動運転
一般的なWindows®ベースPCと専用ソフトウェアを介し、オートサンプラー (CSモード:89検体用、ONHモード:23検体用) を使用して自動運転が可能。オプションとして21 CFR Part 11にも対応。
本体サイズ
手動サンプラーの場合 :607 x 628 x 860 mm (幅 x 奥行き x 高さ)
オートサンプラーの場合:607 x 628 x 1045 mm (幅 x 奥行き x 高さ)
*Windowsは、米国Microsoft Corporationの登録商標です。
光学カメラ (CSモード)
燃焼過程のライブ観察用、ただしCSモードのみ。
電子天秤:
電子天秤と元素分析装置の接続が可能です。また当社の製品は多くの大手メーカ製品との互換性を有します。詳細については、お問い合わせください。
ニッケルカプセル用プレスinPress (ONHモード)
粉体試料や磁性試料を測定する際は、測定中の試料の飛び出しを防止するため、専用ニッケルカプセルELCAPS ONHの口をしっかりと閉じる必要あり。専用プレスinPressの使用を推奨。
ラボ用電気炉 (CSモード)
有機物を除去するため分析前にセラミック製クルーシブルを高温加熱することを推奨 (特に低濃度炭素の分析時に重要)。詳細については、お問い合わせください。
ハロゲントラップ (CSモード)
試料にハロゲンが含まれる場合、炭素・硫黄の定量性に大きな誤差を生じる。このような場合は塩素用トラップ (intrap-Cl) とフッ素トラップ (intrap-F) の使用を推奨。
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