金属・無機材料中ONHの同時分析
inductar®ONH cubeは、酸素、窒素、水素を定量するための元素分析装置で、シンプル、クリーン、自動測定、および測定データの正確さを兼ね備えています。 革新的なソリッドステート型の高周波誘導加熱を無機試料用ONH分析装置として世界で初めて採用し、金属やその他の無機材料のONH分析を次のレベルに引き上げます。 また、革新的で高度なデザインにより、クリーニングなどの面倒なメンテナンスを必要とせず、ユーザーフレンドリーなONH同時分析が可能になります。さらに、本製品は、OHもしくはONとして購入した後に、いつでもONHバージョンへアップグレードすることが可能です。
inductar ONH cube 製品ハイライト
煩雑なクリーニング無用の高精度分析
革新的なソリッドステート型高周波誘導加熱技術の産物
フレキシブルな装置構成
分析ニーズに合わせて、測定モード、試料フィード方法、検出器の種類がカスタマイズ可能
最小限の設置要件
外部冷却器や230 Vを超える高電圧電源は不要
簡単な操作とメンテナンス
ルーチン分析に適した、直感的に扱えるソフトウェアと使い勝手のよいユーザーフレンドリーな装置コンセプト
特長
煩雑なクリーニングは不要で楽々メンテナンス、かつ高い分析精度
革新的なソリッドステート型高周波誘導加熱は、ONH分析を次のレベルに引き上げます。 世界で初めて無機材料用ONH分析装置に高周波誘導加熱を採用したのはinductar ONH cubeです。 スマートな機器デザインと最新の高周波誘導技術により、試料温度として最大3,000°Cまで到達できます。 加えて、誘導加熱のONH分析には幾つかの利点があります。 まず、加熱用電極を頻繁にクリーニングする必要がなく、メンテナンスが楽になり、さらに測定結果の信頼性が高まります。 第二に、グラファイトクルーシブル (試料容器) は冷却された電極と接触しないため、クルーシブルを確実に加熱してブランク因子をガス化して除去できます。 第三に、高周波電力と温度をスムースに制御できるため、最高のデータ品質が保証されます。
フレキシブルな分析オプション
inductar ONH cubeのカスタマイズ可能な製品コンセプトは、幅広いアプリケーションニーズに合致するよう様々なオプションが用意されています。 たとえば、水素測定用の検出器は2種類あります。 標準の熱伝導検出器 (TCD) とは別に、革新的で最新の電子水素センサー (EHS) は迅速かつONH同時測定を可能にします。 ONH仕様では、ソフトウェアで選択する測定モードに応じて、ON、OH (Hは熱伝導度検出器 (TCD))、およびHの測定が行えます。 また、ONH仕様のみならず、ON仕様もしくはOH仕様も選択ができます。ただし測定モードはそれぞれONもしくはOHに固定されてしまいますが、いつでもONH仕様へのアップグレードが可能です。最後に、 このコンセプトの締めくくりとして、サンプラーは手動サンプラーもしくは23検体用オートサンプラーを選択できます。
最小限の設置要件
inductar ONH cubeの設置要件はごくわずかです。具体的には、PCとその周辺機器 (モニター、プリンターなど) を除いて、628 mm x 607 mmの実験台ペース、230 V電源が1系統、キャリアガス1系統のみです。内蔵オートサンプラーは電気式ですので、駆動用のコンプレッサー (圧縮空気) を不要です。また、長寿命のソリッドステート型高周波誘導加熱はエネルギー変換効率が非常に高くて消費電力を抑えるため、誘導コイルの冷却は最小限で済みます。そのため、外部熱交換器や水道水への接続を必要とせず、装置内部に組み込まれているコンパクトな水冷循環機構のみで十分に機能します。 これらのことから、inductar ONH cubeの設置は非常に簡単で、実験室スペースを節約できます。
簡単操作 & 簡単メンテナンス
inductar ONH cubeは、ユーザーの利便性と装置の堅牢性を最大限に高めるよう開発されています。高周波誘導加熱炉の独自ソリッドステート技術は、関連部品の耐久性を無限ともいえるほど高めます。各コンポーネンツは、クリアに配置することでアクセスが容易となり、メンテナンスが最短数秒で完結します。また、工具不要のメンテナンスは、取り外した配管を再接続する際にガスのリークの発生を防ぎます。設計上、時間のかかる面倒なクリーニング操作は必要とせず、使用する試薬の寿命は適宜交換時期がインジケーターに表示されます。さらに、直感的でユーザーフレンドリーなソフトウェアは、機器操作を簡単にするだけでなく、メンテナンス作業が必要な時に目立つように知らせてくれます。
製品の詳細
inductar ONH cubeは、基本的に、酸素、窒素及び水素の同時分析用に最適化されています。2種類の元素のみに対応した、ONもしくはOHの仕様構成も選択が可能ですが、いつでもONHバージョンへのアップグレードが可能です。測定モードの具体的な説明は以下をご覧ください。
ONH仕様
ONH仕様では、まず、ONHの同時定量が行えます。酸素は測定範囲が広い赤外線検出器 (IR)、窒素は熱伝導型検出器 (TCD) 、および水素は革新的な電子水素センサ (EHS) によって検出・測定がされます。さらに、必要に応じて以下の通り2元素や1元素のみのモードを選択することもできます。ONモード
OHード (HはTCDを使用)
Hモード(TCDを使用)
ON仕様
ON仕様では、モードはON同時測定のみとなりますが、いつでもONH仕様へのアップグレードが可能。
OH仕様
OH仕様は、モードはOH同時測定のみとなりますが (HはTCDを使用)、いつでもONH仕様へのアップグレードが可能。
分析メソッド
ヘリウムガス雰囲気下で (試料や測定モードに応じてアルゴンまたは窒素を選択可)、まず試料を約3000°Cの温度で溶融し対象元素がガスとして取り出す。次に、妨害因子を除去した後に対象元素を検出。ONH分析は幾つかの国際公定法に準拠。
簡単な試料の前処理
試料が専用ニッケルカプセル内に収まり、かつカプセルの高さを超えない場合は、試料の前処理は不要。試料量は最大1 g。粉体試料の場合は、試料をニッケルカプセルに入れた後に、専用ツールinPressを使用してカプセル口を閉じる。一部の用途においては添加剤が必要。
同時検出のための革新的テクノロジー
inductar ONH cubeは、高周波誘導加熱式でONHを同時検出できる世界初のONH分析装置。フルONHモードの場合、水素はH2として電気化学セルの原理に基づく電子水素センサ (EHS) により定量的に分析。
1点もしくは多点キャリブレーション
キャリブレーションは直感的に扱えるソフトウェアのガイド付き。キャリブレーションデータは編集・保存が可能。 さらに、キャリブレーションは直線性が高く安定しているため数カ月間は更新が不要。
わずかな設置環境要件
本体用としてわずか628 mm x 607 mm (制御用PCやプリンターを除く) のスペース、230 V電源、燃焼用ガス (酸素)のみが必要。外部冷却は不要。
試料導入
23検体用オートサンプラー、もしくは2検体用マニュアルサンプラーのいずれかを選択。
全自動運転
一般的なWindows®ベースPCと専用ソフトウェアを介し、23検体用オートサンプラーを使用して自動運転が可能。オプションとして21 CFR Part 11にも対応。
本体サイズ
手動サンプラーの場合 :607 x 628 x 860 mm (幅 x 奥行き x 高さ)
オートサンプラーの場合:607 x 628 x 1045 mm (幅 x 奥行き x 高さ)
*Windowsは、米国Microsoft Corporationの登録商標です。
ダウンロード
